2021.05.11ブログ「日本舞踊のおっしょはん！」
【大阪】日本舞踊 扇流 「習い事としての日本舞踊 その２」
習い事としての日本舞踊
―師匠へのインタビューから―
目次
習い事としての日本舞踊
―師匠へのインタビューから―
ある日、大学生から丁重なお手紙が届いた。
しかし私は、直ぐに手紙を開けていませんでした。
当時、私のところにも大学生の門下生がおりました。
４回生でした。
卒業論文で忙しい中を縫って、お稽古に励んでおられました。
ある稽古日、研究課題のデータがコロナ禍に於いて集まりにくいと嘆いておられた。
心理学の研究でしたが、研究の対象者は大学生ということでした。
困っているので、私は知り合いのいくつかの大学関係者の方にご協力をお願いした。
と、手紙到着から直後、大学生の方からお電話がかかって参りました。
その内容は「大学の卒業研究として、日本舞踊についてアンケートを取らせてほしいとの」ことでした。
私はてっきり、先日頼んだうちの生徒の関係の話だと早とちりして「あ、わかりました、本人から連絡させて頂きます！」と電話を切りましたが、相手の学生さんは「なんのこっちゃ？」と思われていたと思います。
で、送られてきたお手紙をすぐさま開封し読んでみたら、えらい勘違いで折り返しお電話をしましたところ、うちの生徒の話とは全く無関係で、「日本舞踊の師匠へのインタビュー」というお話でした（笑）
私はそのご依頼に、喜んで快諾しました。
そんなテーマを研究課題にしていらっしゃる方がいることに驚きました！！！
高齢化した日本舞踊の世界に興味を示して下さる若者がおられると言うことがとても嬉しかった。
対面か電話でということでしたが、私はそんな研究をしている方にぜひともお会いしたいと思い「是非お越しください」と言って
お会いする約束を致しました。
で、すぐにお越し頂き、関西大学文学部の中川さんがお越しになりインタビューは始まりました。
その結果が、今回の論文「習い事としての日本舞踊」です。
どうぞ最後までご覧下さい、宜しくお願い致します。
有難う御座いました。
研究者は、以下の通りです。
ちなみにうちの門下生は、関西学院大学生でした（笑）
関西大学文学部総合人文学科教育文化専修
文 17-519 中川結女花
指導教員 山ノ内裕子教授
第 1 章 概要 1-1 日本舞踊
第1章 概要・定義
本章では、日本舞踊と習い事の概要・定義に関して、文献を参考に述べる。
1-1 日本舞踊
日本舞踊協会によると、日本舞踊はすなわち日本の踊りである。日本の踊りといっても、神楽
や伝承民俗芸能、あるいは盆踊りや民謡といった民俗的なものではなく、あくまでも舞台上で上
演する事を目的とした一個の舞台芸術である。そこには先行芸能である「舞楽」「能楽」の要素は
勿論、様々な民俗芸能のエッセンスが、洗練された形で含まれており、古代から現代に至る日本
の芸能の集大成とも言える。日本舞踊は 400 年近い歴史を経て、現在では、歌舞伎を母体とする
いわゆる歌舞伎舞踊、座敷舞の伝統を持つ上方舞や京舞、新しい創造を目指す創作舞踊など様々8
な顔を持っている。いま日本舞踊は江戸（東京）の歌舞伎舞踊を中心とする踊りと、上方（京阪）
の舞いに大別され、上方舞は地唄舞とも呼ばれる。歌舞伎舞踊が外向きでリズムがはっきり踊る
のに較べて、上方舞は内向的でリズムもゆったりと情緒的に舞う（日本舞踊協会ホームページ）。
また日本文化いろは事典によると、日本舞踊（古典舞踊）をわかりやすく親しみやすくした新
舞踊というものがある。舞踊史上に特記される本来の新舞踊は、坪内逍遙の提唱によって始まっ
た歌舞伎舞踊の技法を基盤としながら、新思潮による主題、素材を集め、新しい舞踊の想像を目
指す日本舞踊のことであるため、区別が必要である（コトバンク）。
新舞踊は日本舞踊で流れる謡曲とは違い、演歌、歌謡曲、民謡といった、現代に馴染みある曲
に自由に振り付けを創作して踊る。扇子や傘、梅や桜の枝などの小物を効果的に使った踊りもあ
る（日本文化いろは事典）。
1-2 習い事
1-2 習い事
習い事とは、谷（2019）によると、「学校園において実施される活動を除く、何らかの教育効
果を期待して継続的に行われる活動」である。コトバンクによると、「芸事・技術などを師匠につ
いて習得すること。けいこ事。」である。久本（2003）によると、習い事の種類を以下で分けて述
べている。非運動系は、ピアノ・エレクトーン等、習字（硬筆）算盤等、学習塾（公文・算数等）、
語学（英語・中国語）、絵、伝統芸能（日舞・能楽・琴等）、音楽リズム系（リトミック等）、バイ
オリン・ギター等、頭脳開発、幼児教室、その他非運動系である。運動系は、水泳、体操、ダンス
（バレエ・ミュージカル等）、サッカー、武道、その他運動系である。
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